おーい!平地はどこだー!
昨夜は公園の横で朝一のフェリー待ちをしているトラックがエンジンをかけたまま停まっていた。そうだね、エンジンかけてないとエアコンきかないからねぇ・・・ってうるさいわ!今日は寝不足気味。
5時に起床して朝食を摂り、6:30の朝一のフェリーに乗りこんで、天草に上陸した。天草はフェリー乗り場からしばらくは海沿いの平坦な道が続き、走りやすくまた、きれいな景色を見ながらだったので気分も良かった。牛深の手前がちょっときつかったかな。またいつか走りに来たい島です。
さて、牛深からは再びフェリーに乗り、次は長島という島に向かいます。フェリーでは他の客に起こしてもらえるまで爆睡していました。しかし、おかげで体力はかなり回復して、気分良くフェリーから降り立つ。
「さーてがんばって走るか!」とやる気十分で走り出すと、いきなり壁みたいな激坂が目の前に現れた。「・・・いかんいかん、道を間違えたかな?」とフェリー乗り場まで引き返したが、どうやら道はこの一本だけらしい。地図でも確認したがやはり間違いない。「まじですか?」。最低ギアでなんとか登りきったがフェリーでの回復分が一気になくなってしまった。登り終わるとすぐにガーッと下りそして登り・・・「き、危険だこの島は!」。長い下りの先に同じ高さまで登る登坂がすでに見えている。「これは、ジェットコースター!?」「なんて視覚に悪いんだ、見た瞬間気が滅入ってしまう」。とにかく下りで得た惰性でどこまで登れるかが勝負だ。「うおー」っとトップギアで加速する、下りきる、登りに入る、「ふがふがふが!」・・・しかしフル装備のチャリがそんなに登れるはずもなくすぐに惰性は底を尽きた。後は自分の力で登るのみ、登りで足をついたら負けなので気合を入れて登る。そしてようやく登り終えたときに見えるのはまたもや下り。「おーい!平地はどこだー!」。
この島はきつさで言うと日本一周した中で五本の指に入ります。九州本土に渡る橋にたどり着いたときにはホッとしました。なんて恐ろしい島なんだろう、この島の人は自転車に乗るのだろうか?そして、またいつかこの島を走りに来たいと思う私は、少しマゾなのでしょうか?謎は深まるばかり。
長島にて予想以上に時間と体力を私はへろへろになりながらもなんとか鹿児島県阿久根市の道の駅阿久根にたどり着いた。さて、ここに泊まろうか鹿児島市まで行こうか?鹿児島市まで行ってしまえば明日は最南端の佐多岬まで行けるなあ、しかし某島で時間を取られたため途中で日が暮れてしまうのは明らか。「うーん、いいや行っちゃえ!」。そのかわり、ご飯はここですませて行くことにした。またもや自炊放棄。ダメダメだねえ。
それはともかく出発!・・・しかし、この判断は間違いでした。以外とアップダウンがありました。日が暮れてしまった暗い山道。「ひえー、こわいよー」。鹿児島市へ急ぎ、がんがんとばす。しかし、それに比例して膝も痛くなってきた、昨日買った湿布のおかげでせっかく良くなりかけてた右膝が悲鳴をあげだし、あろうことか左膝も怪しくなってきた。足は疲れで動かんごとなってきたし、いやー、まいった。
「山の向こうの明かりがきっと鹿児島市の明かりだ」「違った」「今度こそ鹿児島市の明かりだ」「違った」・・・なんてことを3回ほど繰り返し、鹿児島市の鹿児島港についたのは23:30。桜島に渡りたいがもう、フェリーも動いてないだろう。どこか泊まる場所を探さねば。しかし、日が暮れてしまってから泊まれそうな場所を探すのは容易ではない。「ああ、つかれたしもう面倒だ、ここにテント張っちゃえ」と、港の近くにテントを張る。若者がうろうろしててなんか治安はあまりよさそうではないがまあ、いいや。
もう荷物を降ろすのも面倒だった私は、荷を積んだままチャリにカバーをかけ、ロープで巻いて寝てしまいました。いや、もうホント疲れた。走行距離192.25kmって走り過ぎだよ。
*登りで足をついたら負け・・・何故?と聞かれると答えられないが、暗黙のルールみたいなもの?なんか負けた気がするんですよ。というか登りの途中で止まってしまうと再び漕ぎ出すのが非常にきつい。荷物満載の自転車だと押して登るしかない場合もあります。この重たい自転車を押して登るというのは、さらに辛い。したがって漕ぎ続けるほうが楽なのです。
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