今日は開き直ってリカバリー
深夜に土砂降りに襲われる。東屋にテントを張っていたが風が強かったため意味なし。テントの防水能力をしのいで浸水してきた。シュラフも濡れて泣きそうになる。
朝、変な人がテントの周りをうろついているようなので、中から咳払いをしたらどこかへ行ったようだ。治安は良くはないらしい。
濡れたテントを無理やりしまって出発。フェリーで桜島へ渡る。このフェリーは24時間動いているんだ、知らんかった。昨日のうちに渡っておけば良かった。治安も全然いいし。まあ、いまさらですけど。
昨日走りすぎ、疲労がたまったため、足が思うように動きません。というわけで、今日は開き直ってリカバリーに徹することにしました。のんびり走って足に溜まった乳酸を抜く。今日はずっと海沿いの道で景色も良く気分もいい。そして、道の駅根占にたどり着いた。
道の駅の人に聞くとここから佐多岬までは60kmあるとのこと。今日中に行くつもりだったが時間が微妙だな。迷った挙句今日はここに泊めてもらうことに決定。最南端は明日。
今日は60kmぐらいしか走ってない。昨日あんなに頑張ったのはなんだったのだろうか。距離を稼いでもその分翌日が走れなくなるので無駄であることが今回のことでわかった。やはり1日百km程度で走るのが一番いいようです。
さて、時間はまだ3時。暇なので濡れたテントやシュラフを干したりしながら海岸沿いでぶらぶらのんびりする。こういうのもいいものだ。
ボケーっとしてたら地元のおじさんが話しかけてきて、いろいろと教えてくれた。「パソコン使うんならここから電源取れるよ」とか。そういった旅人も時々いるそうだ。さすが、最南端の近く。旅人もたくさんやってくるようだ。
「パソコンは持ってないんですよ」というと。「携帯の充電にもいいぞ」とのこと。ああ、なるほどそれはいいと充電器を差し込もうとするが、引っかかって挿せなかった。それを見るや、おじさんは「こっちにもあるぞ、それで駄目なら向こうの・・・」と、教えてくれました。慣れたもんですなあ。至れり尽くせりだ。その後海岸を案内してくれて、「あれは、海亀が歩いた跡で、そこの窪んだ所に卵を産んだんだ」と教えてくれた。へーなるほど、普通の海水浴場なのに自然でいっぱいなんだねえ。いやはや、おじさんのおかげで退屈せずに済みました。こうやってたくさんの旅人の相手をしてきたのでしょうねえ。
夕方には別のおじさんから魚の干物を頂いた。晩のおかずができました。ありがとうございます。
道の駅の人もいい人だし昼のおじさんもそうですが。この辺の人は人柄がいいです。心休まるなあ。
日も暮れたころ京都から来たというライダーの人がやってきてしばらく話をした。やはり旅人は端っこが好きだ、この辺は旅人多し。旅の知識などを聞いたりしてためになりました。同じ旅人から得る情報というのは貴重なものです。
その後昼のおじさんに教えてもらった場所で携帯の充電をする。「フフ、しめしめ・・・」こうして私は電気を盗むことを覚えたのでした。(ダメだって!)
そして10時に就寝。いい1日だったなあ。
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