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第29日目

8月7日(土) 晴れのち雨
和歌山県田辺市 〜 和歌山県東牟婁郡本宮町
85.17km
走行時間 5時間32分49  平均速度 15.3km  総走行距離 3465.37km

熊野古道と熊野本宮大社

5時に出発。今日は熊野古道と熊野本宮大社を目指します。

紀伊半島には熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社があり、この三社を熊野三山といいます。

平安中期頃から、歴代上皇の行幸が始まり、時代とともにその信仰は武士や庶民にも広がって行き、その参拝の様子は「蟻の熊野詣」(蟻の列のように人々が行きかったことから)といわれるほど多くの人が訪れたそうです。
そして、その時人々が行きかった道が今で言う熊野古道というわけです。

こうした歴史あふれる場所を体験しに行こうというのが今日の趣旨です。

というわけで、今日は海岸線から離れ、山の中へ入っていきます。登りがメインです。朝早く出たのはそういうわけです。

しかし、登りっぱなしというわけでもなく、時々下りもあるので、まあまあ足を休めながら走ることが出来ました。
で、道の駅「熊野古道中辺路」に到着。ここで情報収集をした後早速古道を歩いてみました。

1.5時間ほどのんびりと歩いてみましたがとてもよかったです。林道のぼんやりとした明るさの中に時折日が射し、そこだけ草花の緑が映えていたり、急な登り坂を登ると、視界が開け、川や山が目に飛び込んできたりと心が和みます。その昔の人々はこの道を歩き、本宮大社を目指したのだなと考えるとしみじみしてきます。

途中には牛馬童子という小さな石像や(でも、中辺路のシンボル的存在)、巨木のすべての枝が南の那智大社のほうを向いている野中の一本杉などの見所があります。

わたしは、その一本杉の近くの野中の清水まで、歩きました。道は古道の中でも整備されているそうで、歩きやすかったです。といいますか、舗装されている区間が結構あったので逆に残念。

ところでこの野中の清水は名水百選です。一度も枯れたことがないとか・・・歩いた後に飲むこの水は格別です。

すっかり熊野古道を堪能して、道の駅まで戻るため野中の清水でバスを待っていると雨が降ってきました。これは予想外! 道の駅にとめてきたチャリが濡れてしまう。これはやばいです。バスに乗り不安に駆られながら道の駅に近づくと、道の駅付近はまったく降っていませんでした。「助かった」。シュラフが水を吸い込んだりした日には、荷物が格段に重くなるし、寝る時には困るし、たまったものではありません。

この辺は山の中だから局地的に雨が降ったりするそうな。やれやれ。

道の駅では雨は降っていなかったものの、天気としてはすこぶるあやしいので。食事をしながら様子を見ることに。で、うどんをすすっているとやっぱり降ってきた。

暫らく待ってみたものの止む気配がないので、雨装備にて出発。暫らくすると土砂降りになり、雷もドッカンドッカンなり始め、隠れる場所もなく非常に怖かった。そういえば紀伊半島といえば日本でも有数の豪雨地帯でしたっけねえ。怖がりながらも道はずっと下りでとても楽。でも、明日はこの道をそのまま戻るのだからちょっと微妙な気分。

そしてキャンプ場「渡瀬緑の広場」に到着。川沿いの綺麗なところです、雨さえ降ってなければ気持ちがよいだろうに。土曜日なので家族連れのキャンプ客が多いです。

キャンプ場に荷物を置き、本宮大社参拝へレッツゴー。2、3kmの距離を走り、到着。そしてそこで気付く・・・「チャリの鍵、キャンプ場に忘れた」。これはショック。鍵かけずに参拝して帰ってきたら、かなりの確率で盗難にあうでしょうなあ。土産物屋の人に見ていてもらおうかとも思いましたが、鍵を取りに帰ったほうが無難だろうと、泣く泣くキャンプ場に引き返し、鍵を持って再び大社へ。そのうちに雨は土砂降りになり・・・最悪だ。そのまま参拝に行く。いい感じの石段を登って行くといい感じの楼門が現れ、そこをくぐるといい感じの本殿が現れます。熊野造りといわれるその造りはなかなかのもの。詳しくは写真をご覧ください。主神は家津美御子大神です。熊野に天下った大神を祀ったのが起源だとか。

本殿参拝の頃には雨も小降りになり気分もよくなります。

退社を後にして、すぐ近くの大斎原(オオユノハラ)へ。熊野川の洪水で流されるまではここに本宮大社があったそうです。今は大社は600m北の高台に移り、今はこの場所には日本最大級の鳥居がそびえています。でかいです。周りに何もないぶんほんとにでかいです。結構離れたところから写真を撮りました。

次に訪れたのは湯の蜂温泉。川沿いに温泉宿が並ぶいかにも温泉地といった感じの風景。でもこういった風景ってありそうでなかなか無いんですよね。川沿いに噴出する温泉では温泉卵を作っていたりして、うーんいい感じです。いつかこの温泉地に泊まってのんびりしてみたいものです。そしてここには「つぼ湯」といわれる有名な温泉があります。つぼ湯の湯の色は1日に7回変わるとか。入ってみようかとも思いましたが、この温泉、その名のとおり小さいため順番待ちをしなければならないしそして750円します。「だったら」とチャリでキャンプ場に戻り、すぐ近くにある西日本最大級の露天風呂(700円)に入りました。いやー気持ちがいい。やはり温泉は広いに限ります。とはいえ、すっかり日が暮れてしまったので何も見えません。星でも見えればまた違うのでしょうが。露天はある程度明るいうちのほうが楽しめますねえ。

その後はキャンプ場に戻り、食事を済ませ、おやすみなさい。

牛馬童子像

牛馬童子像
道の駅から古道を歩き出してすぐのところにあります。ちっちゃいです。わりと有名らしいのですが私はよく知りません。すいません。
熊野古道 熊野古道
上皇、士族、庶民など多くの人々が熊野三山参拝のために歩いた道です。

近露王子像

近露王子
王子というのはちょっとしたお社がたっていて、旅する人たちが休憩や宿泊をした場所です。九十九王子あったといわれます。今は社が残っているところは少ないです。
熊野古道 熊野古道
奥に見える木漏れ日がいい感じです。

野中の清水

野中の清水
湧き水です。
ガンガン湧き出し ています。 うまいです。 休憩にはもって こいです。 名水百選です
野中の一本杉 野中の一本杉
枝が全て南に向いています。那智大社のほうを指しているといわれます。

熊野本宮大社

熊野本宮大社
証誠殿という主神が祀られている社殿です。格式を感じます。
楼門 楼門
なんだかいい感じに派手になってます。

参道

参道
本宮大社の参道。石段を登っていきます。
つぼ湯 つぼ湯
湯の蜂温泉にあるつぼ湯です。入るには順番待ちが必要。早朝に行くといいかも。
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